会長ご挨拶(2022年~2024  楊彪)

はじめに、JSPS中国同窓会の新たな理事会の成立を心よりお祝い申し上げますとともに、私を今期の同窓会長に選出していただき、感謝申し上げます。皆様の信任をいただいたことは大変光栄であると同時に責任の重さを感じています。

日本学術振興会は長い歴史を持つ学術機関です。学術研究の振興、研究者の育成、学術に関わる国際交流の促進に大きな役割を果たしてきました。学振は、設立以来今日まで、世界中の研究者の活動を継続的に支援してきました。中国同窓会理事会はこれまで既に5期を数えました。歴代の理事とJSPS北京研究連絡センターの尽力のお陰で、多数の中国人研究者がJSPSの支援を受け、日本の優れた学術機関と交流・協力を行っていることを幸運に思います。このことは、中国と日本の学術交流を促進するだけでなく、中国と日本の友好関係を強化するものでもあります。国際関係を取り巻く外部環境がどのように変化しても、中日両国の学術交流の発展は常に前向きであり続けてきました。これは私たちを非常に幸福な気持ちで満たすことであり、このような良好な状況が継続して発展していくことを嬉しく思います。

折しも、本年は中日国交正常化50周年の年です。両国人民は代々友好の道を求め、多大な努力を払ってきました。これらの取組みの中で、学術研究における協力は最も満足すべきものでしょう。学術研究は人類の知識の限界を拡げることを目的としており、各分野の学術研究によって生み出された体系的な知の系譜は人類の重要な文化遺産として後世に受け継がれます。また、学術研究における両国間の協力と交流は、それ自体が次世代に貴重な友情を残してくれます。

ここ数年の世界的なパンデミックは私たちの仕事と生活に大きな影響を与えました。就中、中日間の往来は大きく制限され、多くの活動の実施が困難になりました。コロナ禍が沈静化した後、私たちの活動が以前の活況を取り戻し、ここ数年のコロナ禍がもたらした悔恨を埋め合わせることを切に望みます。新しい期のJSPS中国同窓会は、期待に応え、中日の学術協力における架け橋としての役割を引き続き果たしていきます。会員の力を結集し、中日の学術交流を促進し、国内外で影響力を高め、中日友好という事業に微力ながら貢献していきます。私は同窓会の職務に全力を尽くします。自身の努力により、より多くの中国人研究者が同窓会と学術振興会のチャネルを通じて日本の学術界と緊密な協力関係を築くことで、中日両国の学術交流と友好が一歩前進することにつながることを願っています。

華東師範大学 楊彪
2022年11月
 
歴代会長
2024~現在  劉山虎
2022~2024  楊彪
2018~2022  孫振東
2016~2018  孔德新
2014~2016  張宏
2010~2014  余翔