2024年11月2日（土）及び3日（日）、湖北省恩施市において、JSPS中国同窓会の2024年度総会が開催されました。協力機関は、恩施土家族苗族自治州農業科学院であり、オーガナイザーは、JSPS中国同窓会員である中国農業科学院油料作物研究所の陳洪研究員でした。全体で60名を超える同窓会員及び同行者の出席がありました。

開会式では、同窓会長、華東師範大学楊彪教授及び当センターの山口英幸センター長より挨拶がありました。また、楊同窓会長から、理事会における新役員（第７期）審議結果及び2023-2024年度の活動実績について、同窓会員への報告がなされました。

同窓会長からの報告の後に行われた役員交代式では、楊同窓会長から新役員への任命状が授与され、新役員から挨拶がありました。

セミナーのセッションでは、5名の同窓会員が自身の研究に関する発表を行いました。午後には、恩施土家族苗族自治州農業科学院の向極釺副院長による講義の他、農業科学院内の施設や圃場見学が行われました。栽培されている茶、ジャガイモ、コンニャク、レタス等を見ながら研究員から説明を受けました。特に、恩施は中国の銘茶である恩施玉露とともに、鉱物資源セレンの産地として知られており、セレンが豊富な恩施硒茶が健康に非常に良い効果があると言われています。

晩餐では、セレンが多く含まれている恩施の食事を堪能して健康を期しつつ親睦を深めました。また、土家族の風習である「摔碗酒」（お椀に注がれたお酒を一気に飲み干し、そのお椀は足元で叩き割る）をして縁起担ぎをしました。

翌3日（日）は恩施土司城を訪れ、原利川市文物事業管理局局長の方国剣研究員による説明を受けながら、中国少数民族である土家族の民族文化・風習を学びました。その後、恩施土家族苗族自治州博物館にも足を延ばし、更に中国の歴史について理解を深めました。

2024年度同窓会総会は、陳洪研究員をはじめとする同窓会員及び農業科学院の皆様に多大なるご尽力をいただき、盛況のうちに終わりました。