2017年11月7日(火)、JSPS中国同窓会河南支部会による学術セミナー「退化する生態システムの生態回復の理論と実践」が河南省の中州国際飯店で開催されました。今回のセミナーは楊喜田 河南農業大学教授が企画しました。
セミナーは河南省生態学会および河南農業大学の協力を得て、趙勇 河南省生態学会書記長·河南農業大学教授が主催しました。同窓会員を含め、国内外の研究者約60名が参加しました。
はじめに廣田薫 JSPS北京研究連絡センター長がJSPSの国際交流事業の説明を行いました。次に山寺喜成 信州大学元教授が「日本の山地防災の新しい歩み」と題した講演を行いました。講演では数十年来、日中間の共同研究を、特に中国人若手研究者の育成を推進してきたこと、また中国で若手研究者が大きく羽ばたいていることを大変喜ばしく思っており、今後の研究成果に期待していると述べられました。
続いて徐礼根 浙江大学生命科学院副教授は「急峻な山のセメントによって覆われた植林地の再建」と題した講演を行い、自身の日本での成功体験を参考にした事例を紹介すると同時に、中国の現況と照らし合わせ、十数年を経て開発した道路工事現場を再び緑化した事例を示されました。また、山寺元教授には日本の専門家が中国の人材育成に対して提携してくれたこと、日中の交流発展に大きな貢献をされたことについて謝意を表されました。
JSPS中国同窓会はこのような学術イベントの企画を含めた支部会活動に力を入れて取り組んでおり、同窓会員間の親睦を深めるのみならず、日中研究者間の学術交流の場としても有意義に機能しています。JSPS北京研究連絡センターでは、今後もJSPS中国同窓会と協力し、同窓会ネットワークを生かした研究交流を促進していきます。
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